
あなたは、ビートボックスがなかなか上達しないと悩んでいませんか?
イギリスのビートボクサーにReeps Oneがいます。Reeps Oneと言えば、ダブステップ・サウンドとビートを高速で刻むスタイルで有名です。ビートボックスの映像を漁っていれば、彼の名前を知っていることでしょう。
そんな彼は、自身の音楽活動のほかに、若い世代の教育にも力を入れています。その活動のひとつが、先日行われたハーバード大学での講演です。超がつくほどの名門大学で知られるハーバード大学、実はビートボックスを重要であると考えている珍しい大学でもあるのです。
Reeps Oneは、ビートボックスの教育現場において最前線をリードする存在です。彼は、ビートボックスをアートとして認めてもらえることを目標に、日々活動を続けています。ここでは、ハーバード大学で行われた講演から、ビートボックスにおいて重要な6つのことについて紹介します。
Reeps Oneって誰?
本筋に入る前に、Reeps Oneについて簡単に紹介します。彼は、イギリスのロンドン出身のビートボクサーです。15歳からビートボックスを始めた彼は、”New School Beatbox Scene”のリーディングアーティストに認められるほどの存在になります。イギリスのビートボックス大会では、過去2回も優勝した実績(2009, 2010年)もあります。
New School Beatboxとは、ビートボックスの演奏スタイルのひとつです。このスタイルには、ハウスやエレクトロ、ダブステップやポストテックなどがあります。
ビートボックス上達に必要な6つのこと
Reeps Oneがハーバード大学での講演で伝えたことは、次の6つです。
- 思う存分に楽しむこと
- 感情がビートボックスをつくりあげる
- オリジナルの音楽をつくる
- 固定概念にとらわれない
- 様々なフィードバックをもらえる環境をもつ
- 練習は完璧ではない
それでは、ひとつずつ見ていきましょう。
思う存分に楽しむこと
ビートボクサーは、音楽をつくりサウンドを発明することで、新たなものをつくりだしています。ビートボクサーであるあなたは、ビートボックスを通して音楽の世界に貢献しているのです。あなたは、ビートボックス界の音楽クリエイターです。ビートボックスを存分に楽しみましょう。
感情がビートボックスをつくりあげる
Reeps Oneは、「僕の最高の音楽は、僕自身の幸せや悲しみ、怒りなどの感情が湧き上がる瞬間にできるんだ。」と説明します。たとえネガティブな感情でも、音楽的に見ればポジティブに捉えるべきということです。あなただけの音楽をつくることが、観客に伝えたいメッセージに必要不可欠なのです。
リズムに狂いがないビートは重要です。しかし、ハイハットを揺らしながら刻んだり、テンポをわざと遅くしたり、音量を調整したりすることも重要です。あなたの感情の変化がビートボックスで表現されることで、ひとつの音楽ができあがります。
オリジナルの音楽をつくる
ビートボックスバトルは素晴らしい舞台です。これは、あなたのパフォーマンススキルを向上させるだけでなく、あなた自身の音楽をつくるプラットフォームにもなります。ビートボックスバトルが好きだから、ひたすら練習するのもよいでしょう。しかし、あなたがアーティストとしてのキャリアを築きたいのであれば、音楽の感性を養うためにも多くの気づきを得ましょう。
この最もたる例として、日本人ビートボクサー”Gene Shinozaki”がいます。Grand Beatbox Battleで勝利した彼は、ビートボックスのパフォーマンスだけでなく、音楽プロデューサーとしても活動しています。
固定概念にとらわれない
あなたは、これまでに「自分は次に何を学べばよいのだろうか?」と疑問に思ったことはありますか?ビートボックスは、無限の可能性を秘めています。固定概念にとらわれないことは、あなたの成長の手助けになるでしょう。
ここで、音の組み合わせについて考えてみましょう。ビートボックスには、息を吸いながら音を鳴らす”inward / インワード”や息を吐きながら音を鳴らす”outward / アウトワード”、声を出しながら鳴らす音や舌や唇などを振動させる技もあります。あなたは、これらの音をどのように組み合わせたいですか?
ビートボックスの音やパターンを細かく分解することで、新たなリズムやテクニックを身につけることができます。パターンを思いついたら、紙に書いて分析しましょう。
様々なフィードバックをもらえる環境をもつ
新しい音や技術を追求する場合、最も重要なことは、様々なフィードバックをもらえる環境に身を置くことです。この環境は、ビートボックスのコミュニティ内だけではありません。ビートボックスに詳しくない人からも、あなたのパフォーマンスについて率直な意見を取り入れるようにしましょう。
しかし、忘れてはならないことは、あなたの感性を信じることです。あなたは、ほかの人があまり楽しめないような音や技を好むかもしれません。けれども、心配する必要はありません。音楽の好みや価値観は、人によって異なります。国が違えば、音楽の文化も違います。あなたの中でひとつのぶれない軸をもって、自分の好きな音を洗練し続けましょう。
練習は完璧ではない
残念ながら、完璧な練習などありません。あなたは、ビートボックスのために毎日8時間練習する必要はないのです。重要なことは、自分の音に集中し、今していることに気を配ることです。
まとめ
本ページで紹介したことを簡単におさらいします。
- 思う存分に楽しむこと
- 感情がビートボックスをつくりあげる
- オリジナルの音楽をつくる
- 固定概念にとらわれない
- 様々なフィードバックをもらえる環境をもつ
- 練習は完璧ではない
これらはいずれも、単なるビートボクサーにとどまらず、アーティストとして活動するために心がけるべきことでしょう。今やビートボックスは、音楽業界でも広く浸透しています。Reeps Oneも言っているように、ビートボックスの可能性は無限大です。もしかしたら、ビートボックスは、次のステージに進む時代が来たのかもしれません。時代の波に取り残されないためにも、あなたの音楽を追求し続けましょう。
参考
6 THINGS WE LEARNED FROM REEPS ONE | REEPS HARVARD PROJECT | HBB
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良い記事に出会えました。ありがとうございます。
コメントありがとうございます。Keigoさんのお役に立ててうれしく思います。
ビートボックスについての記事を定期的に投稿していきますので、これからもよろしくお願いします!